建築の電卓 誕生秘話 その②

~誕生秘話①のおさらい~
オフィスの内装工事を手掛ける会社エス・ビルドが作った積算ソフト「建築の電卓」は、代表 澤口が、2016年頃手作業で行われる積算業務に疑問を持ち、自分たちが欲しいと思う積算ソフトにたどり着くために、C社と共同で開発を進めてきたソフトウェアです。

開発開始するものの壁に直撃

第一弾の予算は60万円。(少なすぎると、今では大反省)
誰でも使えるようにとエクセルをベースにした積算ソフトを作りました。
数値を入力して躯体を描いていき、部材を貼り付ける、十字キーで材料を移動して確定させると、部屋内の面積、周長、材料の枚数が瞬時に計算される…というものでした。

この機能は今でもメインの機能として、現行のバージョンに踏襲しています。
しかし、この躯体はどう描くんだ?と、複雑な躯体を描くには頭をフル回転させないと描けないという大きな欠点がありました。

もっとシンプルじゃなくてはだめだ。
まずは頭で考えなくても、機会的に躯体をなぞる仕組みにしなくてはダメだと、方向転換を図ります。

建築の電卓 プロトタイプ EXCEL版


この時はあくまで社内利用を目的としており、体裁は気にしていませんでした。販売目的ではなかったとはいえ、とてもソフトとは言えないレベルでした。

そこから1年後

試行錯誤の末、今の床モードだけのソフト VER.1が完成しました。
他社との大きな違いは、柱を先において置き、躯体をなぞると勝手に躯体を逃げてくれるというところです。
この機能により部屋の作図が圧倒的に早く行えるようになりました。

「社員からは床でしか使えないソフトだけど、便利だね。」という苦い評価をもらいました。
「床」より「壁」が複雑で時間がかかっていることは明白でしたから、「やってやろうじゃないか!」と私の闘争心に火が付きました。(笑)

開発が進んでいく中、私の心の中に、これなら販売も可能じゃないか?という思いがわいてきました。
いざ販売するとなると、デザインや機能制御など、社内で使用するのとは比べ物にならないほどの仕組みを必要としました。
この時すでに開発コストは1000万円を超えていました。さらにこれから着手する機能の開発コストを見積もりしてもらったら、最初の60万円はどこにいったのやら、という開発費用になっていました。
もうここまで来たら、最後まで作り上げ、もうこのソフトは手放せないという地位を確立しようと、意欲を燃やしました。

販売へ向けて

まずは「壁・天井・間仕切・もののカウント」これができるようになって初めて材料の積算ソフトといえるだろうと、目標が明確になりました。
連日製作会議が行われ、何度も企画書を書き直し、アイコンもすべてオリジナルで1から作りました。
開発開始から約2年、2019年4月
ついに床・壁・天井・間仕切の積算を可能にした「建築の電卓 Ver2」が完成しました。


誕生秘話③へつづく