建築の電卓 誕生秘話 その③

~誕生秘話②のおさらい~
オフィスの内装工事を手掛ける会社エス・ビルドが作った積算ソフト「建築の電卓」は、同社の代表 澤口が、2016年頃手作業で行われる積算業務に疑問を持ち、自分たちが欲しいと思う積算ソフトにたどり着くために、C社と共同で開発を進めてきたソフトウェアです。
2019年4月に現行バージョンが完成し、販売を開始しました。

建築の電卓 プロトタイプ EXCEL版


「建築の電卓」にしかない独自性

建築の電卓 現行バージョン Ver.2


床・壁・天井・間仕切の積算を可能にした「建築の電卓」Ver2には、独自性を持った機能がありました。
それは、ヘリンボーン配列の計算です。
部屋を描くと柱を自動で逃げる⇒エリアが部屋内に吸着する⇒材料の配列を移動できる⇒材料を1枚づつ消せるなどの一連動作です。
この独自性のある機能は特許の対象になることが分かりました。

この2つの機能については、2020年の春に日本国内の特許を取得しました。
現在はアメリカ・中国・韓国にも出願中です。

なぜ「建築の電卓」なのか?

この「建築の電卓」という名前は、”電卓のように複雑なことはできないけれど、建設業に携わる人なら誰でも1台は持っている電卓のような存在になってほしい”という思いで命名しました。
皆さんがお持ちの電卓に言語は関係ありません。
このソフトは国内にとどまらず、きっと海を超えて羽ばたいてくれると信じています。

我々が大切にしている事

重要視していることは、お客様の声です。
本当に使える積算ソフトはお客様と私たちが一緒に育てるものだという思いがあります。
それが証拠にソフト内の「ヘルプ」からバージョンアップの頻度を見てください。
平均2週間に1度のバージョンアップをしております。
お客様からのご意見を収集し、毎週会議にかけ、難易度や公用性を考慮し、優先順位をつけて取り込んでいます。
バージョンアップをすると、そのバージョンアップに対しても、お客様からフィードバックしていただけるので、ひとりよがりなソフトにならずお客様にご要望に寄り添い日々使いやすいソフトへ進化していきます。

今後の展開

私たちが完成させた「建築の電卓」はVer.2であって、これからもバージョンアップしていくつもりです。
スマートフォンの普及により、モバイルによる操作は今後必須となります。
また業界によっては「この機能は使いたいけど、この機能だけ使うにしてはオーバースペックだ!」などの意見もございます。

操作は限りなくシンプルにしたものの、人間が手入力しないといけないところが大きいです。
しかし、将来的には積算業務の半自動化を目指したいと思います。

PDF等のファイルをソフトに取り込めば、AIが過去の積算プロセスを参考に内壁線はどれで、どの線が必要で、どの線は不要だという判断をし、画像認識しきれなかった部分やAIが誤って認識をした部分を、人間が修正すれば積算が完了しているというようなソフトに展開していきたいと考えています。

マンガ配布中!

現在マンガでわかる「建築の電卓」を配布しております。
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